会津のマッターホルン 蒲生岳
2000年10月に初めて登った蒲生岳。9年ぶりにまた登ることになった。梅雨のこの季節であるので天候が心配されたが、無風状態で雲ひとつない大快晴となり、登山口の気温は既に26℃になっていた。
無人駅の会津蒲生駅の踏切を渡り9年前は駅より会津寄りの方に下山して線路を歩いて駅まで戻ってきたことを思い出す。8合目あたりだろうか。大きな「鼻毛通し」という風穴があり中には祠が祭られている。暑さでやられたのだろう。Ioさんはバテバテになってしまった。風穴の中で小休止をとった。雪渓が残る浅草岳から風が流れてきて爽快だった。Iさんもみるみる回復でき山頂までの急な岩場を登り山頂に。
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9年ぶりの山頂だ。山頂には次々に登山者が登っていた。途中道に迷った組もいたようだ。なんで1本道まのに迷うのだろう?
それにしても山頂からの眺めは何度見ても感激する。お天気が良すぎて遠くは霞んでしまっていたが素晴らしい。以前よりも木々が成長したかもしれない。以前はもっと足元から眺望が得られていたと思う。
昼食のおにぎりを食べてから「宮原登山口」方面に下山することになった。尾根幅はものすごく狭く、岩は思ったよりのもろい。クサリ場が続き角度も60度超で鎖にぶら下がるような感じだった。高所恐怖症のCANONが心配された。…やはり彼は青ざめていた。やっとの思いで鎖場をクリアしブナの樹林を進んだ。さすがに涼しく感じ身体も口も快適になった。が、突然と道が消えた。 山はセミの声が聞こえたが静まりかえっている。沢を下ればどこかには降りれるだろうが・・・とも思い始めていたら「こっちだ!こっちだ!」とリーダーが叫んだ。進むとやがて明らかな道があり下った。ほどなく道標があり「小蒲生登山口」と書いてある。「宮原登山口」ではないが他に道がないので下っていった。心に不安を残していたので時間が長く感じられた。すると女性の声が聞こえてきた。それも大勢の声だ。だんだん大きく賑やかになってきた。そこでやっと安心できたのだった。20人を超える中高年女性の団体だった。すれ違うときに先頭の道案内人の男性に地図を示して確認すると、全く違うルート図だったのを知る。 結論は、山頂にあった道標が間違っているとしか考えられない。私たちが降りたルートはその地図に表示されていなかったのも原因のひとつだ。
後で知ることになったが、「宮原登山道」は現在廃道になっているそうだ。山頂を思い出すと、もうひとつの登山道らしき薮があったような気がする。きっとそこが地図にあったルートの起点だったのだろう。
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